事例紹介

2層フィルムの界面強度調査

  • フィルム
  • 機能フィルム
  • 界面強度
  • 密着

目的

PPフィルム上に機能フィルムを積層した2層フィルム2種類の界面部の強さ及び各フィルム層の強さ分布の違いを調査した。

試験サンプル
case_16_01.png

ジッパー付ポリ袋

サンプル断面
case_16_02.png

試験結果

使用粒子 多角アルミナ 1.2µm,標準投射力

case_16_03.png1. 機能フィルムとPPフィルムの基本強度

・PPフィルムより機能フィルムの方が弱い。
・2種類の機能フィルムとPPフィルム自体の強度(エロージョン率)はそれぞれ同じ強さとわかる。

 

2.界面部の強度について

[試料1]
界面部では機能フィルムからPPフィルムへ緩やかに強さが変化(①部)している。
密着性は良好。

[試料2]
界面よりも上部の機能フィルムが弱い方向にピークシフト(②)した後、急激にPPフィルムより強い方向にピークシフト(③)してからPPフィルム強さに接続している。密着性は不良。

参考

まとめ

厚さ30μmの機能フィルム表面からPPフィルムまでの連続強さ分布から・・

①2層フィルムそれぞれの基本強度が分かる。
・それぞれの層特有の強さが均一に分布していることが分かる。 

②界面部の強さ分布が精密にわかる。
・試料1の界面部は穏やかな強さ変化で密着度は強いと判断される。
・試料2の界面部は極端な強弱シフトを示し、かつ弱い機能フィルムよりさらに弱いピークがあり、密着度は弱いと判断される。

 

考察

試料2はPPフィルム表面の改質が弱い又は界面部が変質したために急激な変化を伴う強さ分布となった。

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